酒道ニュース
「魂の酒づくり、農口杜氏」3月例会のご報告①
天野 | 2010年3月22日 17:16
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3月は新酒特集でしたが、桜の開花が早まる気配なので、季節感を先取りし「花」特集の逸品も加えて始まりました。
会の冒頭、家元、滝本さんはNHKが編集した「日本酒作りの最高峰、77歳の匠、秘伝の神業」番組にふれながら、農口尚彦さんを話題に。
農口さんは1932年生まれの77歳。中学卒業後、酒造会社就職。16歳から酒造り、28歳で杜氏。1961年、菊姫へ。97年退職までの間、金賞25回受賞、この記録は破天荒、おそらく破られることはないだろう。1998年から鹿野酒造へ転身し、銘酒「常気元」「連如の白水」を生む。麹菌の変化を見逃さず、温度の上がり下がりも温度計より正確に体で感じることが出来るという。五感をフルに使って「魂の酒」に一身をささげた。
彼は言う「日本酒は労働の酒たれ」「「米の旨みを感じさせる酒を目指す」「燗酒の味わい、日本酒のきわみ」「私は極言まで準備にこだわる」「一切妥協しない」「自分にきびしいこと、何事も自分にきびしくないとね」「酒造りはわからない。一生かかってもわからない、だがそれをつかもうと夢中になってやっている」
農口杜氏と家元の心とは深く通じるところがある。そのことがとてもよくわかるお話でした。
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